関西生コン、正式名称は全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部は、近畿地方の生コンクリート業界で活動する労働組合です。この組合は、生コンクリート運搬運転手の労働条件改善、例えば賃上げや労働時間短縮などを主な活動内容としています。
しかし、その活動は時に物議を醸し、過去には多くの訴訟事例があります。2018年以降、威力業務妨害や恐喝未遂といった容疑で多数の組合員が逮捕・起訴され、これらの事件は「関西生コン事件」と呼ばれています。この事件は、労働組合の活動の自由や捜査手法の是非について社会的な議論を呼びました。
関西生コンは、過去にも度々刑事事件に関与しており、その活動内容や手法については批判も少なくありません。一方で、労働者の権利擁護や業界の健全化に貢献しているという評価もあります。
関西生コンに関する情報は、報道機関やインターネット上で様々な角度から報じられています。情報源の信頼性や背景などを考慮し、多角的な視点から判断することが重要です。
労組と弾圧~関西生コン事件を考える~ MBS 映像24
https://www.mbs.jp/eizou/backno/24033100.shtml
関西ナマコン関連事件 WIKIPEDIA
事件・捜査
2005年、関西地区生コン支部の武建一が強要未遂・威力業務妨害などで大阪府警に逮捕される。裁判ではトラブルを抱える企業に介入して経営者から解決金の名目で金を受け取る武の手法が明らかにされ、実際に組合への家宅捜索の際には大量の現金が発見されており「100億円くらいは解決金で集めていたのではないか」と噂された[12]。
2010年5月14日、関西生コンが、「大阪市此花区の生コンクリート会社の工場に組合員ら約百人で押しかけ、出社する社員に立ちふさがったり、工場長を取り囲んで謝罪を求めるなどして、同社の生コンの出荷を妨げた」として、大阪府警警備部などは2011年5月11日に、威力業務妨害容疑で、同支部の副執行委員長のX(韓国籍)ら12名を逮捕した[24]。同日、韓国の全国建設労働組合は、韓国のソウルから、「関西地区生コン支部に対する弾圧」などと抗議を表明した[25]。
2017年8月29日に奈良県で組合員が起こした傷害と脅迫の容疑で奈良県警から捜査を受けている。事件後の応援に、社民党副党首の福島瑞穂参院議員が駆けつけて支援していたことが週刊文春によって報道された[26][27]。
2018年8月28日、滋賀県警組織犯罪対策課は執行委員長の武を倉庫建設工事をめぐる恐喝未遂容疑で逮捕した[12][13][28]。
2018年11月5日、須田慎一郎は、出演したラジオ番組において関西生コンについてトークを繰り広げた。そこでは関西生コンの決算報告書は会計監査に耐えうる基準を満たしておらず、その資金使途が不透明との主張がなされた[13]。また須田は、関西生コン組合員は労働争議の際、コンクリートミキサー車を止めて団体交渉を要求すると説明した。生コンは短時間で固まるため、車輌が止められている間に品質が劣化し、更に時間が経過するとドラム内で凝固し車輌が使用不能になるため、中小業者は致命的な損害を回避するために要求を呑み、解決金を支払ったり関西生コンが提携する協同組合(コンクリート圧送組合など)に加入したりするのだという[13]。また須田は、2018年11月時点で、関西生コンの労働争議が刑事事件として扱われて逮捕者が出ている事態について、関東ではまったく、関西でも関西テレビやNHK以外ではほとんど取り上げていないと語った[13]。
2018年11月27日、滋賀県警が、いずれも別の恐喝未遂事件で起訴されている、関生支部副執行委員長のB、同執行委員のC・Dの3被告のほか、京都市山科区の男性幹部ら5人の計8人を威力業務妨害容疑で逮捕した。これまでに執行委員長の武容疑者をはじめ幹部、組合員ら計26人が恐喝未遂や威力業務妨害容疑で滋賀県警と大阪府警に逮捕されている[29][30]。なお、2018年12月8日には全日本建設運輸連帯労働組合により抗議集会が開催された[31]。
2019年2月5日、滋賀県警組織犯罪対策課が、関西生コンの幹部や組合員、計15人を恐喝未遂の疑いで逮捕した。容疑は建設現場での不備を訴えるビラを公道で撒くなどして、準大手ゼネコンを脅迫し協同組合加盟企業と供給契約を結ばせようとした、とされた[32]。産経新聞は、逮捕に先立つ逮捕状請求について報じた際に「 因縁をつけるなどの嫌がらせを繰り返した疑い」と表現した[33]。
2019年6月18日、滋賀県警組織犯罪対策課が、大津市内の店舗新築工事現場で施工業者の従業員らに因縁をつけて工事を遅らせたなどとして、威力業務妨害の疑いで組合員4人を逮捕した[34]。
2019年7月17日、京都府警組織犯罪対策第1課と南署などが、破産した加盟社の生コン納入事業を京都生コンクリート協同組合が他加盟社に配分したことに言いがかりをつけ、協同組合から解決金名目で現金6千万円を脅し取った疑いで、執行委員長武被告・副執行委員長B被告を再逮捕した[35][36]。
2019年8月20日、現場監督に因縁をつけたり発注元を中傷するビラを撒くなどして工事を妨害したとして、滋賀県警組織犯罪対策課が威力業務妨害容疑で副執行委員長Bを再逮捕した[37]。
2019年9月4日、生コンクリート運送会社の解散をめぐる解決金と称して現金1億5千万円を脅し取ったとして、京都府警組織犯罪対策第1課と南署などが恐喝容疑で執行委員長武・副執行委員長Bを再逮捕した[38]。
2018年7月17日の摘発から始まって2019年8月20日までの1年あまりの期間に、恐喝や威力業務妨害などの反社会行為の容疑での同団体の逮捕者は前代未聞の延べ86名に及んでいる[39]。
2020年10月8日、大阪地裁は、威力業務妨害罪の容疑で逮捕・起訴されていた関西地区生コン支部の執行委員の西山直洋と、元副執行委員長の柳充に「組織的かつ計画的な行動で悪質。態様は粗暴で危険であり、2人の刑事責任は軽くはない」として、懲役2年6か月・執行猶予5年の有罪判決を言い渡した[40]。
2021年7月13日、大阪地裁は、執行委員長の武に対し、運送業者のセメント出荷を妨害した威力業務妨害の罪などで懲役3年、執行猶予5年の判決を言い渡した。一部の恐喝の罪については無罪とした[41]。
2023年3月2日、大津地裁は威力業務妨害と恐喝の罪で、執行委員長Bに対し懲役4年の実刑判決を言い渡した[42]。
2024年2月6日、大津地裁は、ビラ撒きなどによる準大手ゼネコン企業への威力業務妨害などの罪に問われた組合員9人について、湖東ブロック所属の2名に執行猶予付きの有罪、他ブロック所属の7人には無罪を言い渡した。 関生支部を巡る京都、大阪などの各地の裁判所で無罪判決が示されたのはこの判決で5件目となった[43]。
コメントを残す