世界最高水準の高効率・大型ガスタービンで、地球環境やエネルギー問題に貢献

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が2012年5月10日に公開した記事は、三菱重工業による世界最高水準の高効率・大型ガスタービンの開発とその意義について紹介しています。


🚀 開発の背景と意義

  • 東日本大震災後、日本の電力の約9割を火力発電が担う中で、高い熱効率と低い環境負荷が求められていました。
  • 天然ガスを燃料とするガスタービンコンバインドサイクル発電システム(GTCC)は、高い熱効率(60%以上)と、石炭火力に比べCO2やNOx排出量を約50%削減できる点で注目されています。
  • この大型ガスタービンの本格開発は、1978年度からのナショナルプロジェクト「ムーンライト計画」に遡り、NEDO主導の計画に引き継がれました。

🌟 三菱重工の成果

  • 三菱重工は、欧米勢が席巻する市場において、高性能な大型ガスタービンを開発し、技術力を示しました。
  • 2011年2月に同社高砂製作所の実証プラントで運転を開始した**「1,600℃級J形ガスタービン」**は、熱効率61%以上を誇り、世界最高レベルの性能を達成しました。
  • これは、ナショナルプロジェクトを通じて開発された高性能フィルム冷却技術などを搭載した成果です。
  • この高性能化は、燃焼温度を高める技術と、それに伴うNOx排出量を低減する技術(予混合燃焼器など)の開発努力によって実現されました。
  • 三菱重工は、2012年1月〜9月の発電用大型ガスタービンの世界シェアで、GEと並び2位を争うまでに追い上げました。

🌍 今後の期待

この技術は、現在の日本の電力需要と地球温暖化防止対策に大きく貢献しているだけでなく、今後、電力需要の増大が見込まれる新興国においても、電力の安定供給と環境負荷低減に大きく寄与することが期待されています。
https://www.nedo.go.jp/media/pr….

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三菱重工業は2023年7月21日、東京ガスが出資する株式会社千葉袖ケ浦パワーから、千葉県袖ケ浦市に計画されている総出力195万kW天然ガス焚きGTCC(ガスタービン・コンバインドサイクル)発電設備3基の建設工事をフルターンキー契約で受注し、同時に**フルスコープの長期保守契約(LTSA)**を締結したと発表しました。

このプロジェクトでは、最新鋭で高性能なM701JAC形ガスタービンが中核として納入され、2029年度から順次商業運転が開始される予定です。

最大の特長は、将来の脱炭素社会を見据え、水素混焼が可能なガスタービン設備を納入することです。さらに、最小限の改造で将来的に水素専焼に移行できるよう、建設時から準備が進められます。

三菱重工は、このプロジェクトを通じて国内の不安定な電力供給の解消に貢献するとともに、水素発電のパイオニアとして脱炭素エネルギーへの取り組みをリードしていく方針です。2029年度から商業運転の開始予定です。
https://www.mhi…..

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