原子力発電の今後

原子力発電を廃炉にして脱原発を目指すのか、あるいは再稼働させるべきなのか。両方の意見をピックアップして私なりに考えていきたい。

まずは、反対の立場からの意見から。

■原子力市民委員会のページから

原子力に頼らない社会をめざす10の理由

原発は一度重大事故を起こせば広大な土地と人々の日常を奪い、数万年以上にわたり管理が必要な「核のごみ」を排出し続ける。さらに、労働者の被ばく問題や不透明な意思決定、莫大なコストなど、環境・社会・経済の全域にわたって倫理的・現実的な限界を抱えており、未来の世代へ安全な社会を繋ぐために速やかに廃止すべきである。

1.甚大な放射能災害の恐れ
核分裂の制御失敗や冷却失敗により、チェルノブイリや福島のような、長期間影響が続く大量の放射能を環境中に放出するリスクが常にある。

2.負の遺産「放射性廃棄物」
数万年以上の隔離が必要な高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の処分方法が未だ確立されておらず、未来の世代へ多大な負担を強いる。

3.核拡散と核管理社会のリスク
ウラン濃縮やプルトニウムの再処理技術は核兵器に転用可能であり、核武装やテロの危険を招く。また、それを防ぐための過度な監視や情報隠蔽が社会を歪める。

4.労働者の被ばく問題
原発の運転や定期検査、廃炉作業は、下請け構造に支えられた多くの労働者の被ばくによって成り立っており、人権や健康上の問題を孕んでいる。

5.核燃料サイクル施設の問題
原発本体だけでなく、ウラン採掘から燃料製造、再処理施設、輸送に至る全ての工程において、事故のリスクと放射能汚染がつきまとう。

6.地域の自立と平和の阻害
巨額の交付金や補助金への依存により立地自治体の経済的自立が妨げられる。また、誘致や再稼働を巡り地域コミュニティに深い分断をもたらす。

7.情報の隠蔽とねつ造の体質
「原子力ムラ」と呼ばれる閉鎖的な関係性の中で、不都合なデータの隠蔽や改ざんが繰り返され、科学的公平性や民主的な議論が封じられやすい。

8.エネルギー効率の悪さ
核分裂で発生した熱の約3分の2は温排水として海へ捨てられる。また、出力調整が難しいため、電力需要の変動に対して無駄の多いシステムである。

9.温暖化対策としての限界
原発の建設や維持には莫大な時間と資金がかかり、火力発電のバックアップも必要なため実質的なCO2削減には繋がりにくい。むしろ再生可能エネルギーへの投資を妨げている。

10.大停電を引き起こす脆さ
巨大地震等で複数の原子炉が一斉に停止するリスクがある。また、消費地から遠い立地からの長距離送電は、トラブル時に広域的な大規模停電を招きやすい。

逆に原子力発電所を再稼働させるべきの意見

資源エネルギー庁のページから

資源エネルギー庁は、日本のエネルギー自給率の低さや脱炭素化の必要性を背景に、原発を重要な低炭素電源と位置付けている。福島第一原発事故の教訓から、新規制基準による世界最高水準の安全対策を講じ、原子力規制委員会の適合性確認を再稼働の前提とする。経済性や電力供給の安定化を図るため、安全確保を最優先に活用を進める方針である。

1.エネルギー自給率の向上
資源の乏しい日本において、燃料を一度装荷すれば長期間発電可能な原子力は、エネルギー安全保障を強化し、低い自給率を改善する上で不可欠である。

2.脱炭素社会への貢献
発電過程でCO2を排出しない原子力は、2050年のカーボンニュートラル実現に向けた有力な低炭素電源であり、地球温暖化対策の柱となる。

3.電力供給の安定化
天候に左右されず一定量の電力を安定して供給できる「ベースロード電源」として、再生可能エネルギーの変動を補い、電力需要を支える役割を担う。

4.経済性の確保
燃料費の変動リスクが小さく、発電コストも比較的低いため、家計や産業界に影響を及ぼす電気料金の抑制と安定に寄与する。

5.世界最高水準の規制基準
福島第一原発事故の教訓を踏まえ、地震や津波への対策を大幅に強化した新規制基準を策定。独立性の高い原子力規制委員会が厳格に適合性を審査する。

6.多重的な安全対策の強化
防潮堤の設置や非常用電源の多重化、万一の重大事故に備えた特重施設(テロ対策施設)の整備など、ハード・ソフト両面で安全性を高めている。

7.原子力規制委員会の独立性
推進側から分離された独立した組織が、科学的・技術的な知見に基づき客観的に安全性を判断し、適合しない限り再稼働は認められない。

8.立地自治体との合意形成
再稼働にあたっては、国の責任において安全性や必要性を丁寧に説明し、地元の理解を得るためのプロセスを重視する。

9.核燃料サイクルの推進
使用済み燃料を再処理して資源として再利用することで、ウラン資源を有効活用し、放射性廃棄物の有害度低減や減容化を図る。

10.不断の安全性向上
規制基準を満たすだけでなく、最新の技術知見を取り入れ、官民一体となって事故のリスクを最小限に抑える努力を継続する。

■二つの意見に基づき私的見解:新エネルギーのめどがつくまで、再稼働させるべき。

【理由】

◆代替エネルギーの懸念
現状、再エネルギーで永続的に賄うことになるが、太陽光や風力発電で原子力発電を行うためには膨大な土地が必要で、環境問題も伴う。

◆高い安全性
国の設定されている安全基準では現在想定されている最大の地震に耐えるようになっている。
新規制基準|原子力規制委員会

◆電気代高騰のリスク
原子力発電を廃炉にした場合、一旦は多くの電力を化石燃料で賄うことになるが、世界の情勢で原材料の高騰のリスクがある。反面、原子力は建設費は高いが、建設してしまえばウランの原材料費は火力発電より安くつき、安定的に入手できる。
原子力発電の特徴 - 原子力発電の現状|電気事業連合会

◆休止中の原子力発電所は残る
原子力発電所を廃炉にするのも莫大な費用もかかる上に、廃炉の技術も確立されてない。また、休止中の原発は耐震性が低く、地震時の危険性は残っている。なので、一旦は高い耐震対策を行い再稼働させるのがベストなのでは。

以上の理由で、政府の見解と同じく一旦は再稼働させるべきとの意見です。
勿論、今後より安全性が高く、効率的な新エネルギーの開発し、早い時期での代替が必須である。

日本のエネルギーについて

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