この動画は、軍事・有事医療ジャーナリストである照井資規氏が、『月刊Hanada』に寄稿した記事の内容を基に、安倍晋三元総理暗殺事件を「銃弾・銃創の基礎知識」から読み解くものです。
主な内容は以下の通りです。
1. 日本の医師における銃創治療の経験不足
- 照井氏は、日本の医師が銃創(銃による傷)の治療経験が非常に少ないことを指摘しています。55年間で銃創を扱った経験が12年しかない(統計上の話)ため、専門的な知識が不足していることが悲劇であると述べています [01:02]、 [06:43]。
- 銃撃事件が少ない日本では、専門家を育成するため、アメリカなど銃撃事件が多い地域への派遣が必要だと提言しています [07:05]。
2. 使用された銃弾の破壊力と銃創の基礎知識
- 銃弾の基礎知識:
- 山上容疑者が使用したとされるのは、散弾銃を模した手製の銃であり、直径10mmの金属製弾丸を同時に6発発射します [02:29]。
- 弾丸の着弾速度は、拳銃弾と同程度の秒速360m程度と推定されます。ライフル弾(秒速640m超)とは大きく異なります [02:42]。
- 「瞬間空洞」の有無と陰謀論の否定:
- ライフル弾のような高速弾は、通過時に弾丸直径の30~40倍の範囲を破壊する「瞬間空洞」を形成します [02:51]。
- 一方、今回の銃弾(360m/s程度)では、破壊される範囲は弾丸直径の2倍程度(永久空洞)にとどまります [03:13]。
- この傷の大きさの違いから、「ライフルで撃ったのではないか」という陰謀論は否定されると述べています [03:47]、 [03:56]、 [12:37]。
- 弾丸の挙動と止血作用:
- 使用された丸い弾丸は体内で変形せず、運動エネルギーを大きく失うため、骨に当たっても粉砕する力はなく、弾かれたり方向を変えたりします [04:42]、 [04:49]。
- 弾丸が皮膚を突き破る際、熱で皮膚が焼けることで、電気メスと同じ原理で止血効果が生じ、入口(射入口)の傷口は小さく出血も少ないです [05:09]、 [05:21]。
- 逆に、**出口(射出孔)**では弾丸が冷却されているため止血効果がなくなり、傷口が大きく出血も多く目立つことになります [05:29]、 [05:34]。
3. 治療記録と手製銃の製造難易度
- 治療記録の真実性:
- 事件後の警察発表と病院発表で、銃撃を受けた方向や致命傷の位置に大きな差があったことに対し、照井氏は**「真実は治療上の記録(電子カルテ)のほうである」**と主張しています [07:57]、 [08:23]。医師は傷の専門家ではないため外傷の見落としはあるかもしれないが、命を救うために探した致命傷に関する間違いはないだろうとしています [08:48]。
- 黒色火薬を用いた手製銃の難易度:
- 山神容疑者が使用した黒色火薬は、一般的な銃に使われる雷管(管理が厳しい)を必要としないものの、非常に危険です [09:48]。
- 火薬の爆発力を調整し、火縄銃の約5倍の質量を発射するためには高度な技術が必要であり、爆発力が弱すぎると発射できず、強すぎるとパイプ爆弾になってしまうため、相当な回数の実験が必要となります [10:06]、 [10:13]。
- 黒色火薬の材料の調合には、99%以上の純度が必要であり、素人が短期間で製造・実験・実行まで行うことは困難であり、協力者がいた可能性も示唆しています [11:03]、 [11:30]、 [13:15]。
動画のURLはこちらです:https://www.youtube.com/watch?v=hv6lQfgVXIo
安倍晋三元総理暗殺を銃弾・銃創の基礎知識から読み解く。|照井資規(軍事・有事医療ジャーナリスト)|#花田紀凱 #月刊Hanada 最新号読みどころ
花田紀凱「月刊Hanada」編集長の「週刊誌欠席裁判」 · 7,561 回の視聴
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